まもなく消えてしまう前に残しておきたい中須賀町の戦前からの風景

ものすごい勢いで空き家が壊され風景が一変していく高知市の中須賀町

高知市中須賀町からこんにちは。

梅雨が明けたらい待ちに待ったよさこい祭り。よさこいの練習が始まるのでそわそわしている編集長の小川です。

過去最高の観光客が訪れる高知県。観光産業はとても元気いっぱい。観光シーズンになればホテルや旅館、観光名所などは猫の手も借りたいほど忙しいとのこと。高知県民としてたくさんのひとに訪れてもらえるのはうれしいですね。

そんな景気のよい高知県。新しい飲食店や観光名所がつぎつぎと現れるなか、高知城からほど近くにある町の広い範囲が「スクラップ&ビルド」によって生まれ変わろうとしています。

新しいマンションや住宅がたち、狭い路地が広い道路になり、住むひとにとっては住み心地のよい町になることでしょう。ただ、その「中須賀町」は、空襲や震災での被害が少なかった高知市でも数少ない地域です。

戦前からの町並みが残る中須賀町の風景もあと少ししたら見ることができなくなってしまうのです。そんな中須賀町を写真で残したいと思い、旭町編につづき中須賀町編を編集することにしました。

 

「道が狭いし空き家が多いき、新しゅうて道が広くて綺麗な町にしようや」

高知市の事業により、この中須賀町は新しい町に生まれ変わるそうです。

わたしが高知市に移住してきた4年前は、まだこのあたりも古い家がたくさんありました。おそらく50年以上は経過した家々が軒を連ねていたのを覚えています。

それが高知市の政策により、あっという間にこんな状態です。至るところに空き家と取り壊された無残な姿が点在しています。

 

ちょっとした路地にはいると同じような取り壊された光景がひろがっていました。

町ひとつがそっくりなくなってしまいそうな大規模な開発なのですね。この開発が進めばおそらく町の風景は一変してしまうことでしょう。ちなみにこの取り壊されたまわりの住宅も半分以上が空き家でした。

 

 

ちょっと歩くだけでこんなにも取り壊された後の空き地があります。

ここら辺はこの1年未満の間に取り壊されたのだと思います。

 

まだ残っている戦前からの中須賀町の風景を記録にとどめたい

 

中須賀町はこういうレンガ造りの家がたくさんあります。

赤いレンガが綺麗に積まれ、多くの路地は統一された景観があったのでしょう。今では一部のみ赤茶色が残っているのみ。これはこれで時間の経過を感じる風景で渋いんです。

 

中須賀町はほとんどがこのような細い路地。

そして、ここら辺は空き家がとくに多かったように思います。細い路地に雑草が生え、家主のいない空き家まえは雑草で細い路地がさらに細くなり、歩くのも困難になっていました。

 

長い年月をかけて家主とともに昭和の時代を生きてきた家の朽ちた姿。

多くの人たちがこの細い路地にある家々で暮らしていた風景を思い浮かべると寂しい気持ちになります。なぜか朽ちた空き家なのですが、ひとつの絵画のような風景を作り出してくれています。

 

 

細い路地が縦横無尽にあるため、まるで迷路のようですね。

細い路地かと思えば空き家に行きつき、袋小路にぶつかり、雑草で先に進めないというような地区です。むかしはこの路地を歩いているだけで生活の音が聞こえていたんでしょうね。

 

この玄関と玄関の近さが下町ですね。

一緒にドアから出れば身体が触れ合ってしまうほどの近さ。すごすぎるぞこの中須賀町。

 

高知にたくさんあるトタンの集合住宅。

さすがにこの集合住宅は空き家になってしばらく経つとおもいます。屋根のアンテナが倒れて落ちてきそうですね。

 

 

こちらのお宅では、よくおじいちゃんが椅子に座って日向ぼっこをしています。いつも気持ちよさそうにされているので、微笑ましく見ています。わたしの住んでいた横浜では絶対にない光景なので、編集長の小川はわくわくしてしまうのです。

 

こちらは現役バリバリです。

こういうお店もわずかながら残っています。

 

新しいのが悪いんじゃない。なくなる前にもう一度見ておきたいだけ

わたしは決して高知市の市街地整備に反対しているのではないのです。

こういう細い路地に古い木造建築があると、地震や火災などにより大きな被害がでてしまう可能性が高いのです。道を広くし、耐震住宅を建てることで、多くのひとが安全に住める街になれば、またこの中須賀町はたくさんの人たちが住む街になるのです。

ただ、一度壊されてしまった風景は二度と元にはもどりません。たくさんのひとの思い出が積もっているこの場所がなくなれば、大切な思い出がたくさん無くなってしまうのです。

思い出のない町には愛着はわきません。個性なき町にひとは来ません。

せめてなくなる前にもう一度しっかりと見ておきたいなと思う編集長なのです。

 

 
 
 

横浜市から高知市へ35歳で移住した田舎暮らしに憧れる編集長の小川みのる(@Twitter)です。1部上場企業を退職。家族の介護の為に高知へ。「よさこい、お酒に寛容な県民性、高知らしいレトロな建物」が大好き。サラリーマンをしながら日夜執筆活動をしています。次の世代へわたしの好きな「高知らしさ」をバトンタッチするためにウェブジャーナルを運営中。趣味でトレランをしています。

一歩入れば戦前からある渋い路地だらけでラビリンスな町「旭町」

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