第1部 日本中で追手門及び本丸のすべての建造物が残っているのは高知城だけ

江戸時代の本丸のすべての建造物が残っているのは全国でも高知県だけなのです。

高知市の高知城よりこんにちは。

司馬遼太郎のファンであり、長宗我部元親と坂本龍馬のファンである編集長の小川です。

ここ数日雨続きの梅雨真っただ中の高知市。高知は雨がとても多いところなんです。むかし「高知」という名前は「河中(こうち)」という漢字が使われていました。字のごとく「河の内側」という意味。それだけ河川や沼地がたくさんあるところだったのです。

現在の高知城がある高知市は「水」に悩まされてきた場所です。長宗我部元親もこの地へ築城を試みましたが、治水にほとほと手を焼き、築城をあきらめたといわれています。

高知県の観光名所の鉄板ともいわれる「高知城」。実は高知県民にもあまり知られていない「日本唯一」のすごいものを持つ城なのです。編集長の小川もいつか高知城の記事をマニアックに書きたいと思っていました。

ということで、「高知城3部作」ご紹介していきたいと思います。

 

日本中の城で本丸のすべての建造物が残っているのは高知城だけ

2万5千。これはむかし日本にあった城の数です。

今では天守が残っている城は全国で91城だけになりました。明治6年の廃城令によって3分の2は城がなくなっているのです。全国の都道府県では天守が残っているお城の維持保存につとめています。

実はその91城のなかで、江戸時代から本丸の建造群が現存しているのは日本で「高知城」だけなのです。本丸のなかはまさに江戸時代そのもの。そんな歴史的にも貴重な高知城ですが、高知県民の認知度は意外とすくないのが事実なのです。

その歴史的な「本丸」の記事は次回。今回は追手門からお城に入る手前までをご紹介していきたいと思います。

 

高知県に旅行へ行ったことがあるひとには馴染みの場所ですよね。

じつは高知城のお堀は現存しているので当時の3分の1程度。幅も半分程度になっています。当時は高知城の北を流れる江ノ口川(えのくちがわ)から水を引いていたというので、どれだけお堀が広かったということが想像できますね。

マップをみていただければお分かりになると思います。高知城のすぐ上を流れている川ですね。これが「江ノ口川」です。

 

堀にびっしりと敷き詰められている蓮の花が綺麗ですね。

あまり植物に興味のない編集長ですが、この蓮の花は「綺麗だな~」って感じることができるのです。植物についてはおそらく大先輩とみられる方々が写真を必死に撮っていました。

 

追手門にやってまいりました。実は遠くから綺麗に大手門の全体像を撮影しようとしたんですが、ワールドカップ日本VSコロンビア戦のパブリックビューイングの会場設営をしていました。

この写真の下のほうには真夏のような暑さの中、必死に工事をされている方々がいたので、今回は上半分だけということで。

 

城の正面にあたる追手門

明治6年の廃城令により、高知城も本丸とこの追手門だけを残しすべてを取り壊されてしまったのです。

本丸以外に唯一残されたのがこの追手門。追手門には敵から城を守るために、「狭間塀(さまへい)」や門上から攻撃ができるようになっています。また、追手門の2階には「石落とし」もあり、敵兵の頭上から石を落としたり、槍をつくこともできるのです。

いくら上司!?からの命令でも、あんなところからたくさんの弓や銃で狙われたらたまったもんじゃないですよね。だって打ち返そうにもあれだけ小さな穴だと打ち返せないですもんね。戦国時代の城攻めが仕事じゃなくてよかった~と思う編集長なのでした。

 

いざ追手門を入り城内へ攻め入ります!!

なんだか気分も戦国武士にようになってきたんですが気にせず行きましょう。

追手門からもっとも早く到達するルートで徒歩5分ぐらいでしょうか。

板垣退助像を右手にながめながら急な階段をしばらく登り続けると本丸にたどりつきます。今日の高知は日差しがとても強く、肌がジリジリと焼けるような感覚を受けながらいざ本丸をめざす編集長。もう頭の中は生ビールとアイスが浮かんでいるのでした(笑)。

 

全国でも高知城だけの石樋(いしどい)

高知はとにかく雨の多いところです。夏の季節は台風や集中豪雨などの被害が頻繁に発生します。

全国でも高知城だけにあるのがこの「石樋(いしどい)」なのです。

要するに「排水設備の一部」ですね。大量の雨水が排水の途中で石垣にあたり浸食しないようにするためにあるのです。さらに石垣にあたらずに落下する大量の雨水も「敷石(しきいし)」という水受けを置くことにより地面を守っていたのです。

ちなみに城の下になれば排水量も増えるので石樋(いしどい)も大きくなります。この写真の石樋が16確認されている石樋のなかで一番大きいものになります。治水に苦労していた高知城だけに排水には注意が払われていたんですね。

 

本丸と二の丸をつなぐ廊下の役割も果たす「詰門(つめもん)」

もう少しひいた状態で全体を撮影できればよかったと少し後悔しています。

これが二の丸と本丸をつなぐ「詰門(つめもん)」ですね。中には「平侍・中老・大老」という身分に分かれた「詰所(つめしょ)」がありました。この詰門は2階建てになっており、2階部分が二の丸と本丸をつなぐ橋廊下になっています。

仮にこの東門から侵入されたとしても、1階部分は複雑な通路となっており、容易には本丸へ抜けることができない構造となっているのです。

 

鉄壁の防御をほこる高知城の秘密

高知城は軍事拠点として重要であったという防御設備の痕跡がたくさん残っています。

石垣の上にはこのような「石落とし」が点在している。これは本丸にはもっと大きなものがついている。

写真には撮影をしていないですが、本丸の石垣には数おおくの「石落とし」がありました。それにしても、あんな上から石落とされたらたまったもんじゃないですよね。何度もいうけど城攻めの仕事じゃなくてよかった~。

 

本丸には「忍者返し」というものがある。

最後の砦である本丸には石垣と城壁の間に無数の鉄剣がついている。これではさすがの忍者も容易に石垣から本丸へ侵入するのは難しいと思う。

 

城内の「狭間(さま)」から城外をのぞいてみる。むかしはこういうわずかな隙間から鉄砲や弓矢で敵兵に攻撃をしていたのですね。

しかし、いくら窓枠が狭いといっても、やっぱりいつ相手からの攻撃にさらされてしまうのかと思うと怖いですよね。ほんと城攻めというものは敵も味方も紙一重の中での戦いなのだと痛感しました。

 

いよいよ本丸へ(南側の黒鉄門より本丸へ)

本丸へ正面から攻め入るときは「二の丸→詰門2階橋廊下→本丸」というルートを通るというのはお分かりいただけたと思います。

しかし、お城には正門と「搦め手(からめて)」といわれる裏門があります。裏門の役割としては、いざというとき(逃げるとき!?)にしか使われないため、鉄板を打ち付けて普段は開閉できないようにしているのです。

高知城についてはこの黒鉄門が搦め手(からめて)にあたります。編集長小川は正面から攻め入るような無謀な戦いはしないのです(笑)。

 

黒鉄門を抜ければすぐに「本丸」の正面入り口になります。

このルートで本丸へいくひとはあまりいないでしょうね。はじめて高知城へ行く人はだいたい二の丸から行くと思います。しかし、本丸の内部を見学して、高知城を降りていく際、自然と二の丸から降りて帰ると思います。したがって、行くときはぜひ裏門から入ってみてください。

観光シーズンなどは、裏門ルートは空いているので、簡単に本丸へ攻め入ることができると思います(笑)。

 

ちなみに正面ルートの詰門2階の橋廊下はこちらです。

ここは学校でいうところの校舎と体育館などを結ぶ渡り廊下みたいなものですね。江戸時代はその渡り廊下に侍の方々の部屋があったのです。敵が城を攻めようとしたときに通らなければならないところに、侍たちの待合室があるのですから、攻める側からしたらたまったもんじゃないですよね。

なんどもいいますが、城攻めが仕事じゃなくてよかった~とつくづく思う編集長でした。

 

本丸の裏門にあたる黒鉄門の入り口付近から西向きに写真を撮りました。

この高知市の中心部はほぼ平地になっています。この高知城だけが小高い丘になっているため、平地の市街地が一望できるのです。長宗我部元親がこの地に築城をしたかったという気持ちがよくわかります。

それにしてもまだ6月だっていうのに高知は暑いです。これからの観光シーズンで高知城へ行く際は必ず帽子や日傘はお忘れなく。そして、水分補給もね。

 

事前に要チェック!!高知城情報!!

 

高知城天守・懐徳館・東多門・廊下門の利用料

18歳以上 400円

 

以下の手帳等を窓口で提示いただける方は利用料が無料になります

18歳未満(学生証等をご提示ください)、高知県または高知市長寿手帳、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳

※上記の方を直接介護または介助するために必要な方1名

 

高知城天守・懐徳館等の開館時間

9:00~17:00 (最終入館16:30まで)

※ゴールデンウィークやよさこい祭期間中などは開館時間を延長することがあります。また高知公園は時間に関係なく入園は無料です。

※休館日:12月26日 ~ 1月 1日

 

高知公園駐車場の利用料

乗用自動車(65台) 最初1時間まで 360円(30分延長毎 100円)

 

観光シーズンの駐車場事情について編集長より

高知城付近の駐車場スペースはかなり余裕をもって作られているとおもいます。しかし、高知観光が初めての方などは、比較的高い料金を払いコインパーキングなどに駐車しているのを見受けます。もし、高知城やひろめ市場、帯屋町アーケード、日曜市などの中心地での観光の場合、「中央公園地下駐車場」をお勧めします。

中央公園地下駐車場のサイトはこちらをクリック

 

横浜市から高知市へ35歳で移住した田舎暮らしに憧れる編集長の小川みのる(@Twitter)です。1部上場企業を退職。家族の介護の為に高知へ。「よさこい、お酒に寛容な県民性、高知らしいレトロな建物」が大好き。サラリーマンをしながら日夜執筆活動をしています。次の世代へわたしの好きな「高知らしさ」をバトンタッチするためにウェブジャーナルを運営中。趣味でトレランをしています。

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