かなりまえから「シャッター商店街」がメディアの話題になることが多くなってきています。
とくに多いのは地方都市。市街地からすこしはなれたところにショッピングモールができ、駅周辺がシャッター商店街になっているということです。
しかし、高知市では意外にもまだまだ地元の商店街ががんばっているところがおおいのです。
いとしの「菜園場(さえんば)商店街」

高知市中心街のはりまや橋から、おとなの足で東に10分ほど歩いたところにあります。路面電車でもデンテツターミナルビル前電停のつぎ。電車でいくのはもったいない距離だとおもいます。

この菜園場商店街は、夏になれば四国三大祭りの「よさこい祭り」競演場になるんです。

中心街からあるいていけるということに加え、アーケードがあるので日陰でよさこいをみることができます。競演場としてはけっこう人気があり、よさこい祭り開催期間中はおおくのひとでごった返しています。

わたしも2017年のよさこい祭りで、菜園場競演場で演舞に参加しましたが、地元のかたから県外の観光客まで、とてもおおくの方々から声援をいただいたことをよく覚えています。
よさこい祭りの開催期間中は、すぐに食べられるよう焼きそばやクレープ、かき氷などを販売してくださっています。
普段はとてもしずかな商店街

普段はとてもしずかな商店街なんです。お昼時に撮影をしたのですが人影はまばらでした。
なので、お店もたくさん作って販売するのではなく、いつも買ってくださる近所のお得意さん達用に少量だけ陳列しています。なんだか肩肘はらず自然体なかんじがいいですね。
森山製パン所

この「森山製パン所」さんでは、高知ではおなじみの「ぼうしパン」を販売しています。そして、めずらしい「ぼうしのみみ」も売っています。ぼうしのみみとは、ぼうしパンの美味しいクッキー生地のところのことです。
なぜかシャッターが微妙にしてっているところもいいですよね。編集長はこういうゆるーいところがすきなんです。

あいにく、きょうはぼうしパンは売っていませんでした。でもなんだか昔なつかしいパンの種類をとりあつかっています。
きょうはカレーぱんという気分だったので、菓子ぱんくんたちはまた次回ということで。

わたしが買ったのは160円のカレーパンです。洋食レストランのコクのあるチーズカレーをそのままパンに入れたような、美味しくもちょっと贅沢なおいしさでした。わたしの森山ぱんで一番すきなパンです。
とり丑(よし)精肉店

そして、この菜園場商店街にきたらこの「とり丑(よし)精肉店」さんです。
「とり丑」はいつでも揚げたての総菜をたべることができるので、お昼どきになればちかくのサラリーマンの方々がお昼ご飯をかいに訪れます。わたしもお昼頃ここをとおる機会があるときはコロッケを買ってます。
ちなみに、お昼時になるとお店の前に一時停車中のくるまが多くなりますので、対向車とのすれ違いなどには十分注意してくださいね。

「とり丑」にはライスをうっていません。ちかくにセブンイレブンがあるのでそこで買ってもいいですね。
どの総菜も揚げたてなので温かいうちに食べることができます。
ちなみに今日のわたしのランチで買ったのは「玉ねぎはさみ揚げ、なすミンチはさみ揚げ」です。

総菜をかってからお昼ごはんまで45分ぐらいかかったのですが、そのままでも衣がカリカリしていました。
これ2つで180円。あつあつの白いご飯があったらそれだけで幸せです。
仕出し折詰の「沢本」

最後は沢本さんでちょこっとおかずを買いたしました。
この沢本さんも必要以上に調理をせずにお店を商売されていますね。なんだかほんわかしてしまいます。

きょうはおから(100円)とこんぶ(200円)の2つを買いました。
冷蔵ショーケースじゃないところがなんとも(笑)。
夏場はどうするんだろうって思ってしまいます。味があっていいですね。もちろんおいしくいただきましたよー。
菜園場商店街の危機

わたしもよく利用する菜園場商店街にも危機がせまっています。商店街のアーケードの途中にある路地なんですが、だいぶ前に閉店したとおもわれる商店がたくさんあるのです。
このビル1階にある商店たちはすべて閉店によるシャッターでした。表通りでは比較的おおくの商店ががんばって営業をしているのですが、順風満帆というわけにはいかないのが現実のようです。
失うまえにもう一度
菜園場商店街に最近「セブンイレブン」がオープンしました。車で15分北へ行けば巨大なショッピングモール「イオン」があります。
無料駐車場がたくさんあり、安価で美味しいものがあればイオンやセブンに行きたくなるのは当然です。しかし、すこしずつ高知らしさを醸し出している菜園場商店街も縮小していくのです。
おそらく気がつかないうちに1店舗、また1店舗と商店が少なくなっていくことでしょう。
なくなってから気づいても遅いのですが、わたしたちはなくならないと気づかない生き物だと思うのです。イオンやセブンが悪いわけではけっしてありません。大事なのは、わたしたちが地元らしさを見過ごしていることだと思うのです。
そして、高知県らしいの思い出の場所を残していきたいとおもいます。
時間に余裕があるとき、ぜひコンビニやスーパーのお弁当ではなく、菜園場商店街や地元の商店街でランチを買ってみてください。
わたしたちのちょっとしたアクションで変わる風景があると思います。
「失うまえにもう一度」
横浜市から高知市へ35歳で移住した田舎暮らしに憧れる編集長の小川みのる(@Twitter)です。1部上場企業を退職。家族の介護の為に高知へ。「よさこい、お酒に寛容な県民性、高知らしいレトロな建物」が大好き。サラリーマンをしながら日夜執筆活動をしています。次の世代へわたしの好きな「高知らしさ」をバトンタッチするためにウェブジャーナルを運営中。趣味でトレランをしています。