Contents
よさこい発祥の地高知県高知市よりこんにちは。
人生一度きり。できればやってみたいことをすべて経験したいと思っている「高知。おまちRASHISA」編集長の小川です。
仕事や家族などの理由で本当はやりたいのに我慢していることって何かしらひとつはあると思います。
でも我慢するのはもったいない。でもいざやろうとしても時間やお金がないということもありますよね。
ただ、やりたいことを1つにしぼって「集中」してみることで成しえることってあると思うんです。
わたしにとって「どうしても叶えたい夢」。それが「よさこい」を踊ること。そして「ほにや」で踊ることだったんです。
挑戦したからこそ叶った「ほにや」で高知のよさこい祭りを踊る夢
7年前からずっとよさこいを踊ってみたいとおもっていました。
そして、踊るなら今年しかないと思い、意を決してよさこい祭り参加をきめたのです。
若いひとが多いよさこいの踊り子のなかに混ざるのですからなるべく早く参加したかったですね。
よさこい祭りとは?
戦後復興後、商店街に活気を取り戻そうと高知市がよさこい祭りを企画したのが最初です。
第1回目は昭和29年8月。
当時の参加者は21団体750名でした。
今では約200団体で2万人ちかい踊り子が参加するまでになりました。
参加チームは「ほにや」
はじめて「ほにや」の踊りをみたのは2014年の夏でした。
わたしが高知県に移住した年ですね。
まだどのチームで踊ろうかとかんがえていたときでしたが、一目みてすぐに「ほにやで踊りたい」と思いました。
ご存知の方も多いと思いますが、溝端淳平主演の「君が踊る、夏」のモデルチームになりました。
映画の振り付けや衣装、踊りの指導もされていたのです。
よさこい素人が「ほにや」で踊るためにした4つのこと。
まわりのひとからは「やめたほうがいいよ」といわれたこの「挑戦」。
チームに参加し本祭を踊り終えるまでにいろいろやらなければならないことがありました。
「ほにやで踊るためにした4つのこと」を紹介いたします。これは仕事でもプライベートでも通じることが多々あります。
自分にとっても人生で大きな財産になりました。
①よさこい素人が面接をパスするために「分析」をする
まずはじめにしたことは「分析」です。まわりの人から「不可能」と言われたことを一つずつリストにしました。
そして、なぜ不可能なのかを掘り下げていきます。
よさこい素人の38歳男性ではほにやの書類審査や面接には通らない
10~20代の女性が大半を占めるチーム。男性はわずか1割弱。 どうする?
→男性のメリットを伝える。力仕事、声だし、運営の全般的な手伝いなどができる。
対策その②
毎年参加する常連さんが優先してメンバーに選ばれる。新規参加者は残っている枠の狭き門。どうする?
→倍率が高くなるだろうから、書類選考の書類を特徴のあるものにする。
対策その③
よさこい素人より経験者を優先する。また、体力のいる踊りのため若者を採用したい。どうする?
→豊富な社会経験から、チーム内の雰囲気を良くするために行動できることをアピールする。
このように、まず「ほにや」の書類選考および面接を通過するためにどうすればいいかを考えました。
一般応募が開始
いよいよ、一般応募の開始。38歳男性の私を「ぜひチームに入れたい」と思ってもらうため、所定の選考書類以外にも別紙で自己紹介シートを3枚作成しました。
写真も入れビジュアル的にも目に留まりやすい工夫をしました。
さらに、エントリー用紙に貼る写真は、プロのカメラマンに1万円支払い撮影をしてもらいました。

なんかNHKのアナウンサーみたいですね(笑)
書類選考および面接を無事通過!!
戦略的に活動をした結果、「ほにや」よりチーム参加決定の連絡をいただきました。
2017年1月にエントリー準備を開始してから3ヵ月。企業の就職活動なみに努力をしたので、とにかくうれしかったです。
実はこの書類選考に裏話があったそうです。
過去に選考書類でこんな写真を貼ってきたのは私だけだった為、かなり話題になっていたそうです。
不可能だと感じることを徹底的に分析し、可能なことを見つけ行動をおこす。
②出来ないことを出来るレベルに分解して行動する
まずはスタートラインに立つことができたので一安心です。
問題はここから先です。鳴子さえ持っていない、鳴らしたことがない私がどうやって大賞受賞チームの振りを身に付けるか。
いよいよ最難関の第二関門です。
よさこい素人が「ほにや」の振りをチームの求めるレベルで30分踊り続けることが出来る。
1、どの鳴子を使えば上達が早いかチームのインストラクターに聞く。
2、正調よさこいを覚える。※よさこいの基本
3、鳴子の正しい鳴らし方をチームのメンバーに教わる。
4、鏡を見てひたすら確認しながら練習する。
5、志願して補習してもらう。
6、定期的にインストラクターに踊りを見てもらい指摘してもらう。
このように分解すると、すぐに行動へ移すことができます。
出来るレベルの行動であれば深く考えずに行動するのみです。
こうやって大きな不安を小さいな不安に置き換え、一つずつ不安を解消できるよう練習を進めていきました。
難しいことを行動できるレベルに分解し、ただちに行動すること。
③目的達成のためなら「プライドを捨てる」
技術を教えてもらうのに年齢は関係ありません。
年下でも頭をさげて教えてもらうことが大事です。
そして、年下の踊り子が年上の自分にたいして遠慮なく踊りの指摘ができるよう、きちんと「年齢関係なくきちんと指摘してほしい」と伝えるといいと思います。
そして、指摘してもらったら「感謝の気持ち」を伝えることです。
目標達成のため、年齢差によるプライドは捨てるが勝ち。
④積極的にチームの雑務をおこなう
チームの先輩メンバーやインストラクターも、もちろんですが初めてよさこいを踊るという時期がありました。
必死にがんばっている姿をみれば協力してあげたいと思うものです。
これは「踊りを遠慮なく指摘してもらう」ことにとても役立ちます。
①練習開始15分まえに到着し、練習設備の準備を手伝う。
②練習場のそうじをすすんでおこなう。
③練習終わりの片付けから荷物はこびをおこなう。
雑務ではないですが、編集長は元スポーツクラブのインストラクターをしていたので、毎日練習をはじめるときの準備運動も担当させてもらっていました。
みんなが嫌がるような「雑務」はすすんで行うこと。
7年間目標にしつづけた舞台にいよいよ立つ
私は7年前からずっとこの瞬間を夢見ていました。
ここは映画「君、踊る夏」の最後のシーンででてきた「追手筋本部競演場」。
テレビ放映があり、審査会場でもあるこの「追手筋本部競演場」がチームとして一番緊張するところ。
この8分という短い時間で最高の踊りをするために3ヵ月間ほぼ毎日厳しい練習をしてきました。
さいごに:「挑戦」するから「夢がかなう」
2014年、2015年、2016年の3年間。よさこい祭りの日は観客として「ほにや」を応援していました。
その3年間、まさか自分が「ほにや」で踊れるなんて思っていませんでした。
しかし、「どうしても踊りたい」という気持ちが年々強くなっていきました。
2016年の年末、プライベートにちょっとした変化があり、1年間よさこいを踊ることができる環境ができました。
その時思ったのが「夢で終わらせるか、現実のものにするか」ということです。
もしこのチャンスでほにやで踊らなかったら将来絶対に後悔すると思いました。
とてつもない「挑戦」でしたが、意を決して行動したのです。
残念ながら、その年は「銀賞」という結果に終わってしまいましたが、インストラクターや踊り子の皆さんが涙を流してお互いの努力をたたえているのを見た時、「ほにやで頑張ってよかった」と思いました。
編集長にとっては高校の時に高校野球甲子園予選準決勝で敗退したときのようなほろ苦い青春を経験することができました(笑)。
ぜひこの記事をみて「ほにや」を生で観戦したいという方はご覧ください。今年の高知で開催されるよさこい祭りについて書いた記事です^^
横浜市から高知市へ35歳で移住した田舎暮らしに憧れる編集長の小川みのる(@Twitter)です。1部上場企業を退職。家族の介護の為に高知へ。「よさこい、お酒に寛容な県民性、高知らしいレトロな建物」が大好き。サラリーマンをしながら日夜執筆活動をしています。次の世代へわたしの好きな「高知らしさ」をバトンタッチするためにウェブジャーナルを運営中。趣味でトレランをしています。