高知市御畳瀬で熱狂的なファンの多い隠れた名店『干魚のやまさき』

高知市御畳瀬よりこんにちは。

干物を肴に日本酒を飲むのをこよなく愛する「高知。おまちRASHISA」編集長の小川です。

今日は高知市浦戸湾にある港町「御畳瀬」にきています。

御畳瀬といえば有名な民謡『よさこい節』に出てくるので、多くのひとが聞いたことのある地名だと思います。

その漁港のある町『御畳瀬』ではある光景をみることができます。それがこれです。

網のうえで魚を干している光景です。

御畳瀬では特に10~5月までの間、ハダカイワシ、沖うるめ、メヒカリ、真いか、かますを干物にしています。

ここにいるだけで磯の香と魚の香が入りまじり、食欲をそそられます。

ちょうど今の時期は『ハダカイワシ(ヤケド)』という魚種が旬で、多くが網に干されていました。

ご覧のとおり鱗(うろこ)が全部とれてしまい、まるで裸のように見えるところからそう名付けられたお魚なんですよ。

御畳瀬で唯一の魚の加工店『干魚のやまさき』

このハダカイワシの干魚をつくっているのがこちらのお店。

『干魚のやまさき』

高知市に住んでいるひとには有名なお店です。若い人はあんまり知らないかも。

今日は『干魚のやまさき』の代表である山崎さんへインタビューをさせていただきました。

わたしも『干魚のやまさき』でつくる『ハダカイワシ』の大ファン。御畳瀬に行くときはつい買ってしまいます。

人気商品なんで、どうしても買いたいひとは『予約』をおすすめします。

代表の山崎裕正さんへインタビュー

ーー『干魚のやまさき』をはじめてどれくらいになるのでしょうか?

山崎裕正 このお店(干魚のやまさき)をはじめて6年になります。その前はちかくに『北岡商店』というお店があったんですが、そこで2年ほど修行させてもらいました。 

ーー魚の加工の仕事をするまえはどんなお仕事に就いていらしたんですか?

山崎裕正 高知市の旅行会社で10年ほどサラリーマンをしていました。

ーー漁師のお仕事を継ぐことは考えていらっしゃったんですか?

山崎裕正 まったく考えてなかったですね(笑)。うちは漁師の家だったんですが、弟が漁師を継いで『司丸(つかさまる)』に乗っています。

ただ、忙しい時は旅行会社で働きながら漁を手伝っていました。しかし、家業は漁師なんで、まさか魚の加工会社をじぶんで作るなんて思いもよらなかったですね。

しかし、もともと干物は好きだったんで、近所のおばちゃんに販売するつもりで、ちかくの北岡商店さんに加工のしかたを聞いていました。

この魚はどういう風にしたらおいしいかどうか、塩の濃度をどれくらいにすればいいかななど、いろいろ教えてくれましたね。

ですが、北岡さん(北岡商店)がもう高齢になり、「ひものやってみんかえ?」というお話しをいただきました。

そのときに『干魚のやまさき』をつくる決心をしました。

ーー干物づくりはどんなところなんですが難しいですか?

山崎裕正 うちのお店はほぼ予約制にちかいんです。もちろん予約なしで買いにきても魚があれば買えます。

ただ、とにかく予約がおおいので、時間に追われながら製造するのが難しいと感じます。

とくに難しいのは天気です。晴れていればいいというものでもなく、南風だと湿度がたかく、なかなか魚が乾きづらいですね。

晴れていて北風が吹いてくれれば一番乾きやすいです。とにかく天気予報をみて明日はどんな風がふくかを注意してみています。

ーー夏はどのように営業されていますか?

山崎裕正 夏も営業しています。このお店をはじめて2年目ぐらいまでは営業していませんでした。

ただ、若い人材を雇っているのですが、夏は休みというわけにはいかないので、新しい工場をたてて、冷暖房や除湿器を揃え、年中ひものが作れるようにしています。

ーー最近、気候変動や漁獲量の減少、漁師の高齢化など、漁業には逆境がおおくなってきていますが、今後はどのようにしていきたいと考えていますか?

山崎裕正 現在、沖うるめとメヒカリの漁をしているのはうちだけです。中型の底引き漁船は高知県で唯一『司丸』だけになりました。

なんとか続けていきたいと考えていますが、そもそも漁で魚を獲っても『さばく』ことができるひとが御畳瀬にほとんどいないのです。

だからといって、漁協にすべてを頼ることもできないので、今後はわたしたちが6次産業化するしかないと思っています。

自分たちで魚をさばけるひとを雇うのです。また、魚は生で売れない時代になっていますので、自分たちが販売まですべてを担わないといけなくなります。

6次産業とは?

1次産業(漁業)+2次産業(加工)+3次産業(販売)=6次産業

干魚のやまさきについて

ーー曇りや雨の日でもお魚を買うことはできますか?

山崎裕正 魚が乾きづらいかないので販売できる量はすごく少ないです。雨の日などは午前中にお店を閉めることもあります。事前にお電話をして確認してくだされば、お店に来て売り切れということがないですね。

ーー通常、販売している魚種は?

山崎裕正 メヒカリ、沖うるめ、真いかがメインです。1月末~4月末ぐらいにはハダカイワシも製造します。たまに『かます』も製造しています。

ーー『干魚のやまさき』以外でもひものを買うことはできますか?

山崎裕正 近くにある『サンシャインヴィアン』さん、『サンシャイン佐川店』さん、『フードステーション真心ふぁーむらぶ』さん、『JA高知市農産物直売 横浜店』さんの4店舗でも買うことができます。

ーーひものを購入したらどれくらい日持ちしますか?

山崎裕正 購入日を含めて4日間以内にお召し上がりください。もし食べきれそうになければ冷凍して保存できます。

ーー専用の駐車場はありますか?

山崎裕正 お店の目の前にある『御畳瀬漁協』に駐車していただいてOKです。漁協の許可は頂いています。

すぐ目の前に「御畳瀬漁業協同組合」があります。
入って正面に広いスペースがあります。

ーー晴れていても購入できない時もありますか?

山崎裕正 予約をされる方が多いので、もし確実に購入されたい場合は予約をおすすめします。

インタビューを終えての感想

30分ほど代表の山崎さんへインタビューをさせていただきました。

山崎さんの経歴や苦労されていることをお聞きし、あらためて『干魚のやまさき』のファンになりました。

編集長が特にすごいと感じるのが、『その日水揚げされた魚をその日に乾かし、その日に販売する』ということです。

その日中にほぼすべての魚を売り切るので、お客様が買う魚はいつでも鮮度のいいものばかり。

御畳瀬地区でひものづくりをしているのは山崎さんが最後。

今働いている若い社員の方々も、山崎さんが『地元の若いひとの雇用のため』と話していました。

山崎さんが憂う御畳瀬地区の将来と漁業。今回のインタビューをきっかけにいろいろな問題を知ることができました。

高知県唯一の中型底引き漁船「司丸(つかさまる)」

消費者のさかな離れや、漁師の高齢化により、漁業はいまだかつてないほどの問題を抱えています。

私たちはそんな現状を知ることで、魚の価値というものが体感できるのではないかと思います。

将来、途絶えることなく『干魚のやまさき』が続いていくことを切に願います。

ご購読ありがとうございました。

『干魚のやまさき』店舗情報
住所  高知県 高知市御畳瀬148
電話番号 088-855-4173
営業時間 9時~15時(天候不良時をのぞく)
定休日 天候不良日(不定休)
駐車場 御畳瀬漁協の市場(敷地入って正面の広場)
Facebook 干魚のやまさき

高知市「御畳瀬(みませ)」は有名な民謡「よさこい節」の地

2018年1月25日
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