宇佐の冬の風物詩「一本釣りうるめ天日干し」をつくる創業90年「吉永鰹節店」攻めの経営

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高知県の鰹節店からこんにちは。

鰹の生節を酒のあてに晩酌をたのしんでいる「高知。おまちRASHIAS」編集長の小川です。

今日は高知市のお隣にある土佐市宇佐にきています。宇佐はむかしから鰹節づくりが盛んだった場所なのです。高知県で宇佐といえば「鰹節のまちでしょ」というぐらい有名なところなのです。

高知県土佐市宇佐にある創業90年の老舗「吉永鰹節店」

昔からつづく宇佐町の商店街

宇佐町は漁師町。むかしは多くの漁師と水産加工を営む生産者がおり賑わっていました。しかし、高齢化による漁師や生産者の減少により、かつての賑わいを失いつつあるのです。

細い通りの商店街の一角にある「吉永鰹節店」

こちらが本日取材をさせていただく「吉永鰹節店」。目の前には「浜吉ヤ」とうい別の鰹節店もあります。さすが鰹節の町ですね。

普通の住宅街ですがすでに鰹を焼く匂いがプンプンしてきました。

この奥にあるのが創業90年の「吉永鰹節店」です。まだ工場から離れているにも関わらず、カツオを焼くいい匂いがしてきました。

それではいざ工場のなかへ潜入します!!

黙々と作業されています。

なかに入ると皆さん黙々と作業をされています。

ーー「こんにちは~。本日は宜しくお願い致します!!」

こんにちは~!!(はにかんだ笑顔で^^)

みなさんとても素敵な笑顔で挨拶してくださいました。取材しやすい~^^

吉永鰹節店のカツオ加工現場『焼き鰹編』

ーー撮影させてもらってもいいですか?撮影NGなところがあれば教えてください。

吉永社長 どこ撮影してもいいよー。好きにとってね。

ーー(めっちゃオープン(笑)。それだけ衛生管理はしっかりしているということですね。)

ということで遠慮なく動画を撮影させてもらいました。

茹でたカツオの骨抜きと皮削ぎ加工です。みなさんとても細かい作業を黙々とされていました。一見、骨がなさそうなところでも1本1本確実に抜き取っていきます。

皆さん真剣そのもの。邪魔しないように撮影しますね。

一通りの加工作業が終わりつぎは「焼き工程」。外でいい匂いがしていたのがこの工程なんです。

弱火でじっくり焼いていくイメージですね。生まれて初めてカツオが機械で焼かれる光景を見ることができました。感動(笑)。

焼き終わったあとの焼カツオを袋詰め!!

そして、最終工程の袋詰めにはいります。焼きあがった鰹をしっかり目視で確認。異物が混入していないか目を光らせます。

出来上がり!!マヨネーズやぽん酢をつけて食べると最高です!!

よく高知のお土産屋さんでみかける「焼きかつお」の完成です。

焼きカツオの製造工程
仕入れる→さばく→茹でる→骨抜き→皮削ぎ→焼き→目視確認→袋詰め
めっちゃ美味しそうですよね。

ちなみにこちらは今話題の「カツオのはらんぼ」です。はい。お腹の脂があるところですね。そのお腹の部分だけを商品にした「はらんぼの塩焼き」。これは酒好きの方ならぜひ一度味わってほしいです^^

今が旬の「一本釣りうるめ天日干し」

つぎは屋上で干されている「一本釣りのうるめいわし」を見学に行きます。

じっくりと干される「うるめいわし」

さあ屋上に到着しました。本日はあいにくの曇り模様ですが、たくさんのうるめいわしが干されています。

突然ですがなぜ「1本釣り?」なのか皆さんご存知でしょうか?

じつは「うるめいわし」はとっても繊細な魚なのです。そのため、網で漁をすると傷ついて弱ってしまうのです。鰯(いわし)って「魚に弱い」って書きますよね。

そのため、とてつもなく手間ですが「1匹ずつ釣り上げる」のです。

うるめいわしとは
成魚は全長30cmに達し、マイワシより大きくなる。目が大きく、さらに脂瞼に覆われて「潤んでいる」ように見え、和名はここに由来する。
引用:ウィキペディア

一本釣りうるめをさらに天日干しにする手間暇

一本釣りしたうるめいわしをさらに一週間天日干しにします。大量生産でどんどん出荷したいなら乾燥機を使えばよいのですが、ここ宇佐では天日干しにこだわっているのです。

わざわざ1週間「天日干し」にすることでうるめいわしの味が凝縮されるのです。天日干しならではの「旨み、香り、歯ごたえ」は乾燥機で製造されたものでは出せない良さなのです。

3代目社長『吉永 晃生さん』へインタビュー取材

ーー吉永鰹節店はどのようにして誕生したんでしょうか?

吉永社長 吉永鰹節店は90年になり、わたしが3代目。90年前は鮮魚の行商と鰹節製造を一緒にやっていました。最初は大熊(だいくま)の本社が宇佐にあって、祖父はそこの番頭だったのを辞めて独立したのです。

大熊(だいくま)とは!?
株式会社大熊のこと。冷凍やチルド加工、冷凍庫保管、料理店を営む高知県でも指折りの水産会社です。

わたしの父が鰹節屋を継いで、父の兄が鮮魚を継いでわかれたんです。

ーー初代が鰹節屋をやっていた頃の宇佐はどんな感じでしたか?

吉永社長 漁港のサイレンがなると、みんな一斉に市場に集まってきて、競りでカツオを買ってリアカーでおして帰るのが普通でした。今とちがって冷凍設備がなかったので、カツオを仕入れたら朝からずっとカツオを切通しだったみたいです。

カツオの水揚げ量がとにかくすごかったですが、鰹節屋もいまと比べてかなり多かったです。

焼き終わった鰹。これから骨抜きや皮をはぐ。

ーー若者の魚ばなれやカツオの水揚げ量の減少など、鰹節屋の経営にとっては厳しい状況が続いるとおもいます。3代目の今後の展望をお聞かせください。

吉永社長 むかしと違って鰹節だけじゃ経営できなから、いろんなものを作ってます。その中でも「超鰹力」はヒット商品になりました。

ーー面白い商品ですね。スポーツジムで販売したら売れそうな気がします。ところで、今後はこういう新商品の割合をもっと増やすおつもりでしょうか?

吉永社長 はい。もっと新商品を作っていきたいですね。昔からの商品だけだと経営は難しいと思います。すでに売上の半分ちかくは新商品が占めるようになりました。

ーーさいきんの鰹の水揚げ量はどうですか?

吉永社長 かなり水揚げ量は少なくなってきます。水揚げ量だけでなく、高知県沖の水温が変化し、鰹の脂分がむかしと比べて減ってきているんです。通常、戻り鰹は脂が多いのですが、その戻り鰹でさえ20年ぐらい前とくらべ脂がとても少なくなっています。

むかしは茹でた後でも「鰹の脂」がボタボタ落ちてきたそうです。

ただ、脂分が少ない鰹はさっき紹介した「超鰹力」の加工用にしています。すべての鰹に脂分がないといけないということもないんで、脂分がすくない鰹に適した商品づくりをすればいいと思っています。

ーー屋上で天日干しにしているうるめいわしの水揚げ量はどうですか?

吉永社長 カツオ同様に少なくなってきていますね。うるめいわしの漁師が減ってきているのと、そのうるめいわしを市場で購入する生産者も減ってきています。

以前は8軒ほどあった生産者もいまでは3軒だけです。うるめいわしを買う生産者がいなければ漁獲量が増えたところで漁師の収入にはなりませんよね。

湿度の少ない寒く風のある日に干される「うるめいわし」

ーー「一本釣りうるめの天日干し」はどのように販売されていますか?

吉永社長 おもにネットや県内外の量販店などでの販売です。良いものは冷凍して11月頃まで販売しています。

ーー「天日干し」の時期はいつ頃までですか?

吉永社長 だいたい1月から2月末まで。気温によっては3月の上旬まで天日干ししています。

ーー吉永鰹節店の売れ筋商品を教えてください。

吉永社長 先ほど紹介した「超鰹力」がとにかく売れています。次に売れるのは炊けたご飯に入れてまぜるだけの「かつおめし」。そして、焼いたかつおをオリーブオイル漬けにした「オリーブオイル漬けかつお」。

かつおめし
オリーブオイル漬けかつお
超鰹力

これらの商品は、県内外を問わずとても好評いただいています。

ーー「鰹節屋」ですが、主力商品は鰹節ではないんですね。どれも美味しそうで観光客に人気がありそうだと思います。

1尾ずつ丹念にチェックされていました。

ーー「吉永鰹節店」では何名ほどの従業員が働いているのですか?

吉永社長 パートや社員を含めて15名です。7割ほどが地元が宇佐の方々になります。ただ、人手が足りないのであと2名ほど雇いたいですね。

まだ人手が足りないという。商売繁盛ですね。

ーー商品はここでも買うことができますか?

吉永社長 はい。お店はありませんが工場に来ていただければ販売しますよ。正面に看板がありますので、そちらに駐車していただいて構いません。

こちらに駐車OKとのことです。

決して伝統に縛られない革新的な経営をする吉永晃生社長

気さくでなんでも話してくれる吉永社長

90年つづく老舗鰹節店と聞くと「伝統を重んじて。。。」などと想像してしまいます。

しかし、吉永晃生社長は「どんどん新しい商品をつくらんと」と終始チャレンジをされる姿勢がうかがえました。

先ほど紹介した「超鰹力」などは、もはやお土産品ではなく、アスリートの必需品になりつつあります。

高知の老舗鰹節屋がSPORTEC(スポーツ・健康産業展示会)に出店し話題になっていましたね。

革新的でありながらも地元を大切にする経営

1週間ほど天日干しにしないと商品にならないそうです。

とにかく手間のかかる「天日干し」。生産者も最盛期の半分以下。それでも「うるめいわしの天日干し」をやめないのは「生産者がいなければ漁師の収入にならないから」と吉永社長が話していました。

生産をやめるのは簡単。でも同時に「うるめいわし」を買うのをやめることになります。

わずかながら一本釣りうるめいわし漁とつづけている漁師さんがいます。そういう地元宇佐の経済を考え、今でも生産を続けているのです。

生産性を重視する食品業界の中で、時間をかけて良いものを作りつづける「吉永鰹節店」の未来に期待したいと思います。

吉永鰹節店について

創業90年「吉永鰹節店」

吉永鰹節店の口コミ

インスタの口コミ~ ☆^∇゜)

こんどはツイッターだよー ((o(▽ ̄*)o

「超鰹力」の口コミはボディービルダー界隈に広がっていますねー。わたしも元スポーツクラブにインストラクターやってましたからよくわかります。

毎日、鶏の胸肉とプロテインばかりの食事なんで、新しい高たんぱく低カロリー食にはめっちゃ敏感なんです^^

「高知。おまちRASHISA」のスポンサーリンクです

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